トウキョウソナタ

トウキョウソナタ

普通に見えますか

黒沢清監督が、東京のごく普通の家庭の崩壊と再生を描いたホームドラマ。小学6年生の次男・健二は父に反対されているピアノをこっそり習っている。しかし父親はリストラされたことを家族に打ち明けられずにおり、兄は米軍に入隊しようとしているなど、やがて家族全員に秘密があることが明らかになっていく…。

原題:トウキョウソナタ / 製作:日本・オランダ・香港(2008年) / 日本公開日:2008年9月27日 / 上映時間:119分 / 製作会社: / 配給:

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★【スタッフ】
監督:黒沢清
脚本:マックス・マニックス、黒沢清、田中幸子
撮影:芦澤明子
音楽:橋本和昌

★【キャスト】
香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海、井川遥、津田寛治

★【評価】

IMDbRotten TomatoesMetacritic
??/10??%??
映画.comYahoo! 映画Filmarks
??/5.0???/5.003.7/5.0
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B(ベターな良作)

★【受賞】
第61回カンヌ映画祭のある視点部門で審査員賞を受賞。

★【感想・批評】

●映画フリー 
色々なごまかしの上に成り立ってきた生活が、父のリストラを機に全て崩壊していく、そんな物語。息を殺して覗き見るような独特のカメラワークや、役者たちの鬼気迫る演技が、胃に穴が空きそうな緊迫感を生んでいる。家族4人が食卓を囲む場面が面白い。今にも壊れそうな家族をカメラは傍観者として覗いている。そこには幸福の欠片も映り込んでいない。全く美味しそうに感じられない、無機質な食卓を捉えている。これが黒沢流の家族だ。
●映画FUN  
ギリギリの状態で繋ぎとめられていた家族も、些細な綻びで一気に崩壊してしまう。分かってはいたものの、目を背けてきた現実が各々に突きつけられる。最初からこの運命は決まっていたかもしれない。理由と意義は乖離し続け 理想も現実も見えなくなってそれでもエゴで廻る世界に私たちはどうすることもできない。だから些細な手法でいいからそれを繋ぐなら別にいい。あの居心地の悪い空間はそれでも自分たちの暮らせる場所にするしかない。
●BILIBILI 
この作品は、黒沢清風の現代版の東京物語なのですね、現実のどの家族にも照らし合わせられるよう、ストーリーにおいては、全て置き換え可能な架空なエピソードで、だから、東京ではなくトウキョウなのですね。対象物の配置構図、効果音と音楽の使い方、カメラアングルなどなどすべてのカットに意味があり、あざとい演出もあるが、それが登場人物の心理を上手く表現して、それだけに映画的で解りやすい、手際のいい手法になっている。
●DAILYMOTION  
監督らしからぬラストも、それでいて感動的。監督の底知れぬ実力を実感できました。シリアスな人間ドラマにホラーやファンタジーな演出ぶっ込んでくる出鱈目スタイルになっているので、人を選ぶのですが、それはドハマりできるポイントでもあります。トウキョウソナタは、ある家族を描いた物語だけど、特別なシチュエーションではないので、自分にも当てはまるかもしれないと考えてしまう。香川照之と役所広司がイイ味を出しているので良かった。
●VIDEOEYNY
専業主婦の鬱々としてくる日常、リストラ、子供の言わずと知れた社会、切り取った部分部分がリアルで虚しく、しかしその中で生きていくという現実に簡単に飲み込みたくないという複雑な気持ちになってくる。お父さんのリストラからの交通事故とお母さんの強盗のくだりと次男のバスの無賃乗車の3人のエピソードは、関連性のないまるきりバラバラですが、でも最終的にはひとつの場所に帰ってくる。それがこの世界の理のようなものだ。