淵に立つ(2016)

淵に立つ

その男は家族を揺さぶり、そして破壊する

カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞した、謎の男によって家族の平穏が乱されていくドラマ。下町で小さな金属加工工場を営みながら平穏な暮らしを送っていた夫婦とその娘の前に、夫の昔の知人である前科者の男が現われる。奇妙な共同生活を送りはじめる彼らだったが、やがて男は残酷な爪痕を残して姿を消す。8年後、夫婦は皮肉な巡り合わせから男の消息をつかむ。しかし、そのことによって夫婦が互いに心の奥底に抱えてきた秘密があぶり出されていく。

原題:淵に立つ / 製作:日本・フランス(2016年) / 日本公開日:2016年10月8日 / 上映時間:119分 / 製作会社:Comme des Cinémas、名古屋テレビ放送 / 配給:エレファントハウス

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「淵に立つ」予告編

(C)2016映画「淵に立つ」製作委員会/COMME DES CINEMA


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★【スタッフ】
監督:深田晃司(関連作品:『さようなら』)
脚本:深田晃司
撮影:根岸憲一
音楽:小野川浩幸

★【キャスト】
浅野忠信、筒井真理子、古舘寛治、太賀、篠川桃音、三浦貴大、真広佳奈

★【インタビュー】
・浅野忠信「最初にミーティングをして、例えばリハーサルはちゃんとやりたいとか、いろいろと好き勝手言わせて頂いたんですが、深田監督はそういうことを全部きちんと受け止めて対応してくれた」

★【雑学(トリビア)】
・英題は「Harmonium」で、ハーモニー(調和)を連想させる言葉でもあり、不調和を描くこの映画にふさわしいと判断したためだという。

★【評価】

IMDbRotten TomatoesMetacritic
??/10??%??
映画.comYahoo! 映画Filmarks
??/5.03.45/5.003.7/5.0
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A(おすすめの名作)

★【受賞】
第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞。

★【感想・批評】

●無料ホームシアター 
個人的に2016年の邦画のなかではベストです。ズシンとくる傑作でした。後味は最悪なのですが、そこがまたいいのです。家族が崩壊するときは一瞬なのか。日本の家族のある種の儚さを描いた意欲作であり、海外からの評価も納得です。これは明らかに嫌な気持ちになるではないですか。それに対して観客の置いてきぼりと、謎の終わりましたよみたいな映画自体の爽快感。このギャップがなによりももどかしくて気持ち悪いのでした。
●映画FUN 
なんだろう、このゾクゾクする不気味さは…。観終わった後にいろいろな感情が渦巻いて残り続けます。浅野忠信の演技がまた怖すぎる。異星人かのような異質さと不気味さ。これはもっと評価されるべきです。間違っても気分が落ち込みたくないときにみてはいけません。そんなときはいつもかもしれませんが。冒頭のメトロノームの規則的な音は、正常な家族のリズム。それが乱されるのはたったひとりの男によるというのが怖い。
●DAILYMOTION
素晴らしくよかった、最悪の不穏。救いようが無い。何かもう終わりというエンド。先が読めなかったから面白かった。全員の真意がわかりたくもない。悪霊のようについてまわる八坂の笑顔と白と赤の服、たまった曇りがじわじわと家族を侵食していく感じ。これは下手しなくてもホラーではないか。最近のジャパニーズホラーは大したことはないと思っているなら、これを観るべき。「ほとりの朔子」はまだ儚い感じがあったけど、これは…。